コラム

リクルーティング効果を高めるオフィス環境とは?学生が求めるオフィスづくりのポイントを解説

近年、リクルーティングは単に「優秀な人材を増やす」ことに偏りがちですが、現代の企業が本当に必要としているのは、業務スキルに加えて、自社の価値観や働き方に共感し、共に成長できる学生などの若手人材です。それにもかかわらず、多くの企業が「採用条件」や「知名度」に頼る採用活動を続けており、他社との差別化や企業文化を十分に伝えられていないのが現状です。

今後、新しいリクルーティングの鍵を握るのは「オフィス環境」だと言われています。オフィスは、学生が企業の文化やビジョンを直感的に感じ取るための重要な場所として、その役割がますます注目されています。本記事では、学生に響く、効果的なリクルーティングを実現するためのオフィスの在り方について解説します。

現代の学生が求めるオフィス環境とは?

大学に設置された、学生の主体的な学びを支援するラーニングコモンズのイメージ
イメージ:大学に設置されているラーニングコモンズ

「現代の学生が求めるオフィス」と聞くと、フリーアドレスの導入やリモートワークの活用、おしゃれな内装、有名な高層ビルへの入居などが思い浮かぶかもしれません。確かにこうした要素は重要ですが、それだけでは他社との差別化や企業文化を効果的に伝えることは難しいでしょう。

リクルーティングの成功には、学生が持つ能力を最大限に引き出せるオフィス環境を整えることが欠かせません。そのためには、現代の大学で提供される学びの場がどのようなものかを理解し、学生がどのような職場環境を理想としているかを把握することが重要です。

現在、大学の学びの場では、「学生が自ら学ぶ場」をテーマとした空間づくりが一般的です。自由に机を動かせるスペースや、気軽にミーティングができるラーニングコモンズ*¹といった環境が整備されており、学生たちはこうした柔軟な環境で自発的に学び、成長を遂げています。このような環境で育った学生たちは、職場においても同じように柔軟性や自主性を発揮できる環境を求めています。

一方、従来のオフィスでは規則正しく並べられた固定式のデスクや、発想が広がりにくい形式的な対面型の会議室などが中心で、学生が学びの場で培ったスキルや思考を活かしにくいケースが少なくありません。そのため、柔軟で働きやすい環境を提供することは、企業が選ばれるための重要な要素となっています。

学生が企業選びで重視する、職場の雰囲気が良い企業

また、学生を対象としたアンケートでは、「企業のネームバリュー」や「給与・福利厚生の充実度」を上回り、約7割の学生が「職場の雰囲気の良さ」を企業選びの重要な基準として挙げています。よって、明るく開放的な空間や自由な働き方をサポートする設備に加え、企業の文化や価値観が反映されたデザインのオフィス空間は、学生の心を引きつけるポイントになると言えます。

現代の学生が求めているのは、単なる作業場ではなく、自分らしく働ける環境です。リクルーティング戦略として、こうしたオフィス環境を整えることは、学生にとって魅力的な企業として認知されるための第一歩になるでしょう。

*¹ ラーニングコモンズ:学生が主体的に学ぶことを支援する空間を指します。この空間は、個人で自習するだけでなく、グループでディスカッションを行う場としても活用できます。通常の自習室とは異なり、協働や交流を促進する設計が特徴です。

学生に響く、企業の「らしさ」を感じさせるオフィスづくり

学生が企業文化を体感できる開放的な職場のイメージ

学生にとってオフィス環境は、企業文化を直感的に感じ取る「窓口」のようなものです。パンフレットや説明会だけでは伝えきれない、生の雰囲気や文化といった企業の「らしさ」を表現する場として設計することで、企業の価値観や働き方に共感できる学生を引き付けることが重要です。

学生が就職先を選ぶ際に重視する職場環境に関するアンケート結果
画像提供:株式会社オカムラ【リクルーティングを高めるオフィスづくりのポイント】

アンケート結果によれば、約60%以上の学生が就職先を決めるうえで影響した場所、就職先を選ぶうえで見たい場所として「執務スペース」を挙げていることもあり、オフィス環境が企業の第一印象に大きく影響するのは明らかです。

では、企業文化をオフィス環境で表現するとはどういうことなのでしょうか。たとえば、壁にMVV(ミッション・ビジョン・バリュー)やスローガンを掲示し、企業の価値観や目指す方向性を社内外に明確に伝えるといった、直接的なアプローチが挙げられます。

また、その空間を訪れることで得られる視覚や聴覚を通じて、企業文化を間接的に伝える方法も有効です。たとえば、自席で集中して作業する環境と、オープンスペースで自由に意見交換やディスカッションが行える環境では、目に映る景色や耳に届く声のトーン、全体的な雰囲気から受け取る印象が大きく異なります。

これらの要素は、学生に企業の雰囲気を伝える重要な手段となります。また、普段から相談しやすい体制や日常的に対話が生まれる仕組みが整っているかも重要です。ラーニングコモンズで学びを深めてきた学生には、こうした環境が特に響くでしょう。

企業の「らしさ」を反映したオフィス環境を整えることで、学生が価値観に共感し、「ここで働きたい」と感じるきっかけを作ることが、リクルーティング成功の重要なポイントとなります。

学生との接点を増やす「アクセスの良いオフィス」

学生が訪問しやすい、開放的でアクセスの良い企業オフィス

どれほど整ったオフィス環境があり、魅力的な企業文化を表現していても、学生がそれに触れる機会がなければ、その効果を十分に発揮することはできません。リクルーティング成功の鍵を握るのは、学生がオフィスにアクセスしやすい「立地(物理的なアクセス)」と、企業文化に触れる「機会(心理的なアクセス)」の提供です。

ここでは、2つの「アクセス」に焦点を当て、その重要性について解説していきます。

学生が訪問しやすい立地の価値

学生にとって訪問しやすい立地であることは、企業文化を伝える場として機能し、リクルーティング効果を高める重要なポイントです。物理的にアクセスしやすいオフィスは、学生が訪問しやすく、企業の価値観に触れるきっかけを作ります。

関西全域からのアクセスに優れた立地を誇る大阪梅田ツインタワーズ・サウス

例えば、梅田の「大阪梅田ツインタワーズ・サウス」は、半径500メートル圏内に7駅が集まり、大阪ビジネスエリアを貫く地下鉄御堂筋線にも近接するなど、関西全域からのアクセスに優れた立地に位置します。このような物理的なアクセスの良さは、学生に「出社しやすいオフィス」という印象を与えるだけでなく、説明会やイベント参加の心理的ハードルを下げる効果も期待できます。

さらに、利便性の高い場所に拠点を構えることで、学生にとって「働きながらプライベートも充実させられる環境」として魅力が高まります。例えば、大阪であれば梅田周辺の立地は、ショッピング施設や飲食店が豊富で、仕事終わりにリフレッシュできる選択肢が多い点が特長です。このような環境は、単に通いやすいだけではなく、生活全体を見据えた「働きやすさ」を提供する要素として評価されます。

その結果、学生が就職先として候補に挙げやすくなるだけでなく、企業としても優秀な人材と出会える機会を広げることにつながります。

学生に向けたオープンな場の提供

物理的なアクセスの良さに加え、学生にとって心理的にアクセスしやすい場や機会を提供することも、効果的なリクルーティングには欠かせません。企業がオフィスをオープンな空間として学生に開放することで、普段の職場環境や従業員の働く姿を直接感じ取る機会を提供できます。

説明会だけでは伝わらない企業の文化や雰囲気を体感できる場を設けることで、学生は「自分に合った職場かどうか」をより具体的にイメージしやすくなり、結果としてミスマッチの少ない採用が可能になります。

それでは、学生が企業文化を直感的に理解しやすく、心理的なアクセスのしやすさを高めるオフィスづくりとは、どのようなものなのかを考えてみましょう。

リクルーティング効果を高めるオフィス利用等のアイデア

学生が企業文化や働き方を体感できるオフィス見学イベント

オフィスは、企業文化や働き方を学生に直接体感してもらうための「実践の場」として重要な役割を果たします。ただの作業スペースではなく、企業の価値観や魅力を伝えるための空間として披露(又はPR)することで、リクルーティング効果を高めることができます。

ここでは、学生に響くオフィスを実現するための具体的な取り組みについてご紹介します。企業文化や企業価値をどのようにオフィスを通じて伝えるべきか、そのポイントを探っていきます。

企業を知る「イベント」の開催

学生に企業文化や雰囲気を魅力的に感じてもらうためには、企業を知る「イベント」を開催することが効果的な方法の一つです。具体的には、オフィス見学や職場見学のような「見学イベント」や「ワークショップ」といった形で、説明会のようなフォーマルな場ではなく、学生がリラックスして企業に触れる場を提供する点で注目されています。

たとえば、従業員の働く姿を間近で見られる見学イベントでは、パンフレットや説明会では伝えきれない企業の日常や雰囲気を学生に伝えることができます。また、ワークショップ形式のイベントは、学生が企業の価値観や働き方に直接触れられるため、理解を深める良い機会になります。

このようなイベントは、学生と企業の距離を縮め、企業への好感度を高めるだけでなく、ミスマッチの少ない採用にもつながる効果が期待できます。

ABWやサテライトオフィスで柔軟な働き方を体現

イベントを開催することが難しい場合でも、説明会や企業訪問などを通じて、普段の働き方や会社の雰囲気を伝えることは可能です。特に柔軟な働き方を重視する企業であれば、ABW(アクティビティ・ベースド・ワーキング)やサテライトオフィスの導入によって、自社の価値観や働き方を学生に具体的に示すことができます。

大阪梅田ツインタワーズ・サウスのオフィスワーカー向けフロア「WELLCO」
画像:WELLCO|大阪梅田ツインタワーズ・サウス

たとえば阪急阪神のオフィスでは、ビル内や阪急阪神沿線でABWを推進する環境やサービスが整えられています。「大阪梅田ツインタワーズ・サウス」のオフィスワーカー専用フロア「WELLCO(ウェルコ)」は、リラックスした空間での交流や仕事を可能にする設備を備えています。また、入居企業が優待料金で利用できるサテライトオフィス「阪急阪神ONS(オンズ)」も提供されており、入居企業はこうした柔軟な働き方を実現できる環境を活用しています。

このような施設に入居していること自体が、企業文化や価値観を体現する一つの表現となり、学生にとっても企業の魅力として映る可能性が高いといえるでしょう。

まとめ:学生に響く、企業文化を体現したオフィスづくりを目指して

現代の学生が求めるのは、自発的に動ける柔軟なオフィス空間です。このニーズに応え、企業文化をオフィスに反映した環境を整えることで、学生に響くリクルーティングが可能となります。単なる作業場ではなく、企業の価値観や働き方を体現するオフィスづくりが、他社との差別化を図る重要なポイントといえるでしょう。

その中でも、大阪梅田はリクルーティング効果を高めたい企業にとって最適な立地です。梅田でオフィスをご検討されている方は「大阪梅田ツインタワーズ・サウス」のような、企業文化を自然に表現しやすい環境が整っているオフィスを体験してみることをおすすめします。

阪急阪神のオフィスでは「大阪梅田ツインタワーズ・サウス」のほかにも、魅力溢れるさまざまなオフィスビルをご提供しております。大阪梅田で「リクルーティング効果を最大化する」オフィスビルをお探しの方は、ぜひお問い合わせください。